家を建てる会社といえば「ハウスメーカー」と思いつく方も多いかもしれませんが、実は色々な種類の会社があり、その中でもいわゆる「ハウスメーカー」と呼ばれるような会社は、全国展開しているような大きな会社を指します。
ハウスメーカー以外には、各都道県全域を商圏にしているような「ビルダー」、数カ所の都道府県だけで商売をしている「工務店」があります。「設計事務所」や「大工さん」に家づくりを頼むこともできますが、設計事務所は設計、大工さんは現場工事の専門業者のため、結局はビルダーや工務店と提携して家を建てることになります。
有名人が登場する全国区のテレビCMを流したり、住宅展示場などにモデルハウスを構えているような住宅会社が、「ハウスメーカー」と呼ばれるます。分かりやすく言うと、バッグで言うところのルイ・ヴィ○ンのようなイメージでしょうか。
ブランドのステイタスがあり、均一な品質で全国どこでも買い求めることができます。価格の面では、住宅そのものの費用にブランディング代が上乗せされるので、他の住宅会社よりも割高になる傾向にあります。
少々高くてもやっぱり一流ブランドが良い!という方には向いています。
ハウスメーカーは広く大衆受けする商品(家)を販売しているのに比べ、地元のビルダーや工務店は、一棟一棟オーダーメイドに対応するのが特徴です。
地元の情報を熟知しているので、気候の特徴や土地選びのポイント(ここの学区が人気とか、あそこの通りは事故が多いなど)も合わせて相談することができます。
また、ハウスメーカーのように転勤を繰り返す営業マンもいないので、家を建てる前から建てた後まで、ずっと地元で顔を合わせながら過ごしていく“絆”と“責任”を負っています。
ネームバリューよりも家そのものの価値や、つくり手との人間関係を重視される方は、大手ハウスメーカーよりも地元工務店がお勧めです。
住宅会社のチラシやカタログを見ると、「本体価格○○万円」「坪単価○○万円」という記載がありますが、大手から地元工務店まで会社の規模に関わらず、住宅業界では価格表示の明確なルールはありません。
つまり、本体価格の“本体”にどこまで含むかは、各会社によって異なります。営業戦略の上手な会社は、本体価格を安く見せて契約を交わし、実際に家を建てるさいにはオプションで色々と追加していく、なんていう戦略もあります。
カーテン、照明器具、エアコンなど、“家そのものではないけれど生活するためには必要なもの”は本体価格に含む会社と含まない会社に分かれます。
また、かなり型落ちしたキッチンを標準仕様としておき、オプションで最新モデルを勧める、というちょっと良心的でない会社も残念ながらあります。
チラシなどで価格を見て「この会社は安いから行ってみよう」「この会社は高いから候補外」と選択を早まらないようご注意下さい。
注文住宅の家づくりの契約というのは、まだそこに何も無い状態で何千万円ものお金を託すことです。
もちろん私たちプロは皆、お客様に信用して預けて頂いたお金を1円でも無駄にしないよう、責任をもって家づくりをすることが原則ですが、どの会社を信用するかは、あなたが決めなくてはいけません。
スマホが普及し、インターネットでたくさんの情報が得られる時代になりましたが、それでも人と人との信頼関係はやはり直接お会いして、顔を見てお話しすることが重要だと私たちは考えています。
ハウスメーカーなら常設の展示場、ビルダーや工務店なら完成見学会や家づくり勉強会など、つくり手と会える場所にはぜひ積極的に足を運んでください。それが、良い工務店に出会う最短かつ最も確実な方法です。